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濱野 美津男

              (写真愛好家)

写真は始めた頃の何も考えずに色々なものにカメラを向けて無言でシャッターを押していた頃が一番楽しかったように思い出します。
今でも「写真は楽しく取るのが一番」と言う先輩がいますし、自分でもある意味その通りだと思うときがあるのですが、その反面 それだけでいいの?  と、の疑問も湧いてきます。
楽しく撮れているうちは初心者の域を出ていないのではないか? との不安が浮かんできたりするからです。
「プロになろうとしている訳ではないのだから・・・」と、自分に言い訳をしてみたりもしますが、それならそんなに凝って高価な機材を買い求めたりしなければよかったのに・・・ との反省を含めた後悔に押しつぶされそうになります。
今では少なくなったものの撮影旅行も始めた頃は珍しい被写体を求めて随分と色々な処へ行きました。
殆どクラブに属さずフリーでやっていたたため遠征の空席に入れていただく程度のお出掛けしかしていないのですが、それでも振り返れば色々な処へ行っています。
高齢で残りの人生も後わずかだと言うのに何を残そうとして足掻いているのやら・・・
同じように写真を趣味にしているカメラマンはたくさんいますが、其々に色々な思いを持って続けておられるのだろうと 自分の目標のなさに情けなくなります。
私が死ねば撮り貯めた膨大なDATAは何も分からずに消されてしまい、壁に飾った写真もいつしか捨てられて記憶からも消えてしまうことでしょう。
機材だけは生き残った友人が使ってくれるかもしれませんが、それも今の壊れやすい機械作りの生産品ですからスグに部品の製造も止まりスクラップか運が良くても飾り物に収まってしまうのが宿命のようです。
人間は心臓の動きが止まった時と、周囲の人の記憶から消える時の二度死ぬと言いますが、私の場合は殆ど同時にやって来そうです。
変な話になってしまいましたが、これも名作を残せていない焦りが吐かせた言葉なのでしょうね。
「今年こそ何か新しい発想の作品を」と、考えているうちに早くも半月が過ぎてしまいました。
もたついているうちに年末がやってきたということが無いようになにか行動を起こさなければ・・・

年頭に思う事

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